呪いという中動態
誰かと一緒にいること。
あなたの声がわたしにしみわたり、色濃く焼きつき、呪いとなる。
呪いは鎖となり、足かせになる時も、背中を叩く道具にもなる。
それによって前に進むことができる時も
あるのだろう。歩みを止める時もあるだろう。
けれど、誰かがくれたその呪いは、鎖は、
私自身が具現化したものだ。
だから、私自身でほどいて、解き放つこともできる。
鎖につながれるとは、中動態のよう。
大丈夫。鎖はやがてゆるみ、ほどかれる。
一人になって鏡を見つめてごらん、何もつながってないでしょう。